婚活パーティーに行って婚活せずに帰ってきた話

婚活パーティのお誘い

 

友達の旦那さんから婚活パーティーのお誘いがありました。

婚活パーティー。テレビで観たことあるアレ。

番号を割り振られた男女がフォークダンスみたいな配置で、5分話しては次の人、ってローテーションしていくアレ?

自分には関係ないと思ってたあの世界。気になる、だけど怖い。

 

参加するかは置いといて、とりあえず詳細を聞いてみました。

まず会場は海浜公園内のバーベキュー場。想像したようなかしこまったお見合い形式ではなく、みんなでバーベキューで楽しみながら交流しましょうというスタンス。

参加者は設営スタッフの知り合いから募るから全くの他人はいないらしい。

 

いける。そういうことなら気張らずにいける気がする。自然に近い出会いだし、出会いがなかったらバーベキューへ逃げられるし。友達の旦那さんが設営している点もかなり心強い。逃げ道は多ければ多いほどいい!

こうしてチキンな私は逃げ道を確認した上で参加を決めたのでした。

 

 

 

 

 

会場に到着

 

 時間通り会場に着くと、どうやら私は1番乗りのようでした。

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10人ほどの設営のスタッフさん達は、テントを張ったり火を起こしたりと準備をしている最中です。

汗をかきながら一生懸命作業をするスタッフさん達の傍らで1人たたずむ私。

気まずくて死にそうになり準備のお手伝いを申し出ましたが、

「イスに座って何か飲んでてもらって大丈夫ですよ!」と優しいお言葉を頂きました。

 

 

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素直に座るも、すぐ起立。

1人イスに座ってグラスを傾けつつスタッフの汗を遠目から眺めてる女は100%結婚できないと思ったからです。

 

席を立ったものの本当にやることがなかったので、しばらく会場の背後に広がる林を眺めていました。

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 なるほど、なかなか茂ってる。

 

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 はいはい、ここがこう茂って、なるほどね。


(あ、これ間が持たないやつだわ)

と気づいたので、 今度は会場の前面に広がる運河に目をやります。

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河の向こうに東京モノレールが見えました。

 

 

足元に視線を落とせば岩場が。

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貝クズすごい!

(いや、貝クズすごいけどこれも間がもたないやつだわ)

ああでもないこうでもないと葛藤している中、ふと会場の方へ振り返ると

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イスが増えて円陣になっていました。

こんなにも円陣なのはフルーツバスケット以来ですが、本当にこのイスの数ほど人は来るのでしょうか。

不安を抱えながらもまた貝クズでも数えようかと思っていた矢先、ようやく2人組の女性がいらっしゃいました。

やった!人だ!人がいるぞー!

 

 

 

 

パーティー開始


受付を済ませ、さっきいらした女性2人組とバーベキューの下ごしらえをすることに。

材料の下ごしらえを済ませていなかったのは、女性の料理する姿を男性陣にアピールする為にあえて、というスタッフさんの粋な計らいらしいです。

なるほど、と女子力をアピールするべく自ずと気合いも入ります。

しかし問題が発生しました。包丁が2本しかない。

1人当たり400グラムのお肉×参加者40人=お肉の総量16キロ。

いやいや、そんなわけないでしょ。16キロも肉を切る婚活パーティーってある?

なんて笑ってたんですけど、切っても切っても終わらない肉地獄に気が狂いそうになりました。

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女3人が完全に肉地獄の使者と化していたので、せめて会話だけでも女子力高めでいかなければと思い、

「お肉ピンクでかわいい~やわらか~い」みたいなことを言いながらやりました。けっこう楽しかったです。


ようやく下ごしらえがひと段落つきそうなところで、ふと会場の方を見ると、すでに円陣のイスは埋まり男女の楽しそうな団らんは始まっていました。


うおおおお肉がかわいいなどと言ってる間に出遅れているー!

かなり焦りました。

急いで輪に入らないと!と思ったらイスが空いてねえええ!

こんなコントみたいなことってあるんですね。

急きょスタッフさん用のパラソルの席をお借りします。賑やかな男女の輪からは遠い、離れ小島のような席です。

肉地獄の使者3人でお肉をもそもそと頂きました。

これはこれで面白い状況ですが、他の2人が楽しく過ごせてるのかが心配になりました。


しかしお酒が入ると参加者が移動し始めたので、中盤からは色んな人とお話しできました。出だしはあれだったけどよかった。








色んな参加者たち

 

 

ラガーマンのような体格の40代男性

 

とにかく体と声がでかい人でした。(以下、ラガーマンと表記します。)

ラガーマンとの世間話の途中、

「俺、年収700万円くらいの一般的なサラリーマンだけど結婚相手的にはどうなのかな?!こんな俺、どう?!」

と会話は急展開。

 

( これが婚活ギャグなのかすごい)と思いつつ

「女性としては一般的なサラリーマンは一番安心なんじゃないですか!」

と無難な返事をしたら、

 

「じゃあ1年後に結婚してくれる?」とマジトーンのラガーマン

 

このラガーマンすごいトライしてこようとするじゃん・・・!

さらに結婚1年後に子を産んでほしいという生涯設計の発表もあり、たまらず逃げました。いや、なんなの?オフサイドすぎない?

 が、逃げた先でもラガーマンの熱いタックルにより連絡先交換は免れませんでした。

これが婚活というものなのだとまざまざと見せつけてくれた熱い人でした。

 

 

 

■特徴のない30代半ばの男性

 

ありがたいことに、後日ラインでごはんに誘って頂いたんですが、あまり乗り気になれずお断りの返事をしたら、

「10年ぶりに恋に落ちたのでショックです。気が向いたらでもいいのでお願いします。1年でも2年でも待ちます。」という旨の連絡を頂きました。


私のひねくれているところは、そう言ってもらってまず嬉しいというよりも、1回しか会ってない人に10年規模の大恋愛することってあるの?と思ってしまうところです。

 

彼のどこに私の何がぴったりきたんだろうと不思議だったので、パーティーでのやりとりを思い返してみましたが、

コンタクトがずれて左目を押さえてた彼に「左は守る、左側はまかせろ」としょうもない上に根底では微塵も気遣い出来てない声かけをしたことしか思いつきません。

10年間、ちょうど空いてた左側にがっちりハマったってことですか?どういうこと?

人の心は不思議だな。



 

 

■手相占いをする男性

 

うまいなぁと思ったのは、手相占いを趣味とする男性です。手相を見ながら自然とスキンシップを図れるし、パーソナルな会話も引き出せるし、何より女性は占いが大好きです。現に彼の前には占い待ちの行列ができるほど大人気。

面白そうなので私も占ってもらうと、幼い頃に人生の転機があったんじゃないですか?とのことでした。人生の転機、なんだろう。小学2年生の冬、親友のミワちゃんが引っ越していく時にぼのぼの全巻くれたことかな。あれすごい嬉しかったもんなぁ。

 

 

 

■次々と色んな人の口にぶどうを1粒放り込んでくる陽気なバーテンダーの男性

 

そのままです。なんだろう、パリピってこういう人のこと言うんだろうなって思いました。

 

 

 

 

参加してみての感想

 

そんな感じで色んな方と出会えた婚活パーティーでした。

参加してみて気づいたことは、婚活パーティーなめてたなぁという点です。みんな本気じゃん、と。いや、出会い目的の場なんだから本気で当たり前なんですけど、いざその輪の中に入ってみると自分との温度差を感じるというか。

私の婚活に対する心持ちが足りなかった気のかもしれません。あとちょっと面白さを追求するのが先行して、ときめきたさが遅れがちなのも原因だと思います。

今後、またこういう婚活の機会があったら、今回の反省を生かし、熱を持ってガンガンアピールしていきたいところです。男は星の数ほどいる!とか、数打ちゃ当たる!とか言いたい。

 

 

 

 

 

後日

 

最強に押しが強いラガーマンからラインが来ました。

プロフィールのアイコンが紅葉前でたそがれてる横顔のショット、背景がバーベルをあげてイキんでる姿だったので、面白すぎてブロックしました。超すいません。

 

 

 

以上です。 

ひとカラに行こう

ひとりカラオケって楽しいですよね。

私はよく行きます。週1ペースで7年間通っています。もう楽しいのか楽しくないのかよく分かりません。

 

さて、近頃はひとカラ人口が増え、さらにはひとカラ専門店も出来たりと、「ひとカラ=恥ずかしい」という風潮も昔に比べるとだいぶ薄くなってきているようです。

とはいえ、やっぱりひとカラはちょっぴり気恥ずかしい。鉢合わせた団体さんにクスクス笑われちゃう?店員さんに裏であだ名つけられちゃう?そんな不安もあるでしょう。でも安心して下さい。いくつかのポイントを押さえスマートにこなせば楽勝です。

仕事の後にさくっと1人でカラオケに行ければ、仕事でたまったストレスもあっという間に吹き飛びます。ああ、ひとカラってなんて素晴らしい。

 

というわけで、今回は7年間で培った経験を元に編み出した、ゴリゴリに偏ったひとカラマイルールをご紹介したいと思います。ご参考になれば幸いです。

 

 

 

 

1、お店選び

 

シダックスをおすすめします。理由は以下の3つです。

 

①毎週水曜日=レディースデー、毎週木曜日=メンズデー

ルーム料金2時間無料の日があります。会員であること、480円以上の飲食物のオーダーが必須、という条件付きですが、それでもお得ではないでしょうか。

 

②客層

シダックスは年齢層が高く落ち着いたイメージがあります。ルーム料金の安い歌の広場やカラオケの鉄人は、学生の団体とか急に他人の部屋に突入してきそうな恐い輩で溢れている(という偏見を持っている)ので、避けておきましょう。

 

③清潔感

歌広カラ鉄って何でいつも床がベタついてるんですか?その点シダックスの床はサラッサラなので安心です。

 

 

 

 

2、入店と受付

 

おそらく一番の関門ではないでしょうか。

ただここさえ乗り越えてしまえばあとは楽勝です。勇気を振り絞って受付をしましょう。

店員さんとの会話はなるべく少ないキャッチボールで済ませるのがポイントです。下記の5点を簡潔に店員さんに伝えます。

①会員証を提示

②利用人数は1人

③メンズデー又はレディースデーを利用

④希望機種

⑤ワンオーダーする品物

 

※④希望機種が特にない場合は、禁煙(又は喫煙)で空いてる部屋を指定するといいかもしれません。希望機種がある場合は、「えーっと・・・」と前置きを入れ素人感を出すのもベター。

※⑤部屋からでも注文は出来ますが、入店前にあらかじめ頼みたいメニューを決めておき、受付時に注文します。

 

 

 

 

3、入室

 

部屋にさえ入ってしまえばもうこちらのものですが、少しだけ待ってください。事前準備を済ませましょう。

 

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①空調のスイッチをオフにする。

カラオケの空調って部屋の広さに見合わず仰々しくないですか?暑いか寒いか喉が乾燥するかのどれか。または全部。ならいっそ空調は切ってしまいます。

 

 

 

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②のど飴をテーブルの上にスタンバイ

おすすめは浅田飴ガードドロップです。すぐに食べ終えるひと粒あたりのサイズ感、そこそこ高いのど飴への信頼感。

 

 

 

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③シワになる心配のない上着は無造作にソファーにかける。

 

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④バッグ、マフラー等も適度に散らかす。

外から部屋の様子が見えた時に、1人だということを悟らせない為のカモフラージュです。

そうこうしている内に受付で注文した飲み物が到着しました。この準備の時間に来るのがベストタイミング。ドリンクを運んできてくれた店員さんに歌っているところを見られて切腹せずに済みます。

この日はホットティーと、同時にお冷をお願いしました。これも1人悟らせずカモフラ。

 

 

 

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⑤電気を消し暗闇に身を溶かす。

いよいよリサイタル開演です。好きに歌いましょう。同じ曲を何度入れても良し、歌えなかったら演奏停止しても良し。

 

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1曲目にゆずの初期のアルバム曲を入れても何の問題なし。場の空気とかないから。あえてハモりパートを歌ってもいい。

 

 

 

 

4、色々遊んでみよう

 

機種に搭載されている色んなコンテンツで遊んでみても楽しいです。

 

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歌唱指導が気になったので、試しに「基本編」を選択したところ

 

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TRFっぽい人が10分間ストレッチをする映像を見て終わりました。びっくりした。

 

 

 

個人的によく遊ぶのは分析採点系のコンテンツです。

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音程やタイミング、ビブラートなんかを細かく分析し、さらに自分の声域に合った曲をおすすめしてくれます。これ友達にやられたらめちゃくちゃうざいですね。

 

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歌ってる最中は画面上に音ゲーのようなスコアが流れてくるので、タイミングや音程を確認しながら歌えます。

美味しんぼのDang Dang気になるはどうしても1テンポ置いてリキが入ってしまいます。

 

こちらは歌い終えた後の評価画面。

f:id:oni-gawara:20161113225652j:plain「あなたの声は人を酔わせます」

「よせやい!照れる!」

というような茶番も出来るので、寂しいひとカラにとって強い味方でもあります。

 

 

 

 

5、退室、精算

 

退室予定時間10分前になると、フロントからインターホンでお知らせがくると思いますが、歌っている途中だとコール音に気づかないことがあります。

私は気づかずに大熱唱していたら、直接部屋に店員さんが入ってきて10分前を告げられ吐血しそうになったので、余裕を持って15分前に退室します。

部屋を出る前に確認したいのは、採点系のコンテンツを終了させ、独自の音量バランスは初期値に戻し、テーブルの上も適度に片づけておくことです。

良客アピールになります。いかに良客であり、いかに印象に残らないかが今後ひとカラに通うにあたって重要になるからです。

 

最後にフロントで精算になります。1秒でも早くシダックスから脱出する為に、小銭、少なくとも千円札を用意しておきます。

お釣りの受渡しの際はサービス券やレシートなどの紙類で手元がわちゃわちゃしタイムロスになるので、小声で「おつりだけでいいです。」と告げたら完了です。

小銭を握りしめて一目散に帰ってください。

 

 

 

以上です。

入店から退店までのポイントを書かせて頂きました。

他にもカラオケの機種や選曲、歌う時に最適なドリンクなど、マイルールは個々の好みによって増えていくと思います。そのこだわりを極めていくのもひとカラの醍醐味ではないでしょうか。

行ったことのない人も是非チャレンジしてみてください。シダックスが潰れる前に。

ひとりで渓谷へ行って死んだ話(2)

続きです。

 

それでははりきってハイキング行ってみましょう。

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同じツアーのお客さん達はいつの間にかばらばらに、自分のペースで散策スタートです。

 

 

 

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本体よりも広告の方が目立ってる山之神

 

 

 

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注意喚起の標語を詠む賢いリス。かわいい。

 

 

写真を撮りながらゆっくり歩きます。

緑の中を歩くのはとても清々しく、整備された遊歩道は歩きやすいし、バスから降りた時の絶望はどこかへ行ってしまいました。

 

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滝や川にいちいち感動します。

すんごい癒してくるマイナスイオンもどうにかしてビニール袋に入れて持って帰りたい。

 

 

30分ほど歩いたところで、今は使われていない山荘がありました。古びた外観が何とも味わい深いです。

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山荘を過ぎると橋に差しかかりました。

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橋としての若干の頼りなさもまたアトラクションとしてのスパイス、揺れる揺れる、楽しい超楽しい。

 

 

橋を渡り終え、歩みを進めていたところで気づきました。

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整備された遊歩道が消えたことに。

 

 

そんな中、向かいからおじさんが1人歩いてきました。すれ違った時の挨拶をきっかけに、おじさんと少し立ち話。

遠くの県からハイキングに来たこと。今日はあいにくの天気であること。この先には素晴らしい景色が待っているということ。転落事故が多いこと。今日も誰かが落ちて死亡事故とかなんとかってこと。「なんか無理だから今日は引き返して帰るわ」ということ。

ばばばーっとひと通り喋り、最後に不吉なことを言い残して笑顔で去っていったおじさん。

不幸おじさん、そう命名することにしました。

 

 

不幸おじさんに出会ってから、道はすっかり登山道に。

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濡れぬかるんだ道はかなり滑りやすく、慎重に足を前に出さないと転びそう。 

 

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断崖のように切り立った道から身を乗り出し、下の様子をうかがうと、深い青色の川が見えました。雨で増水した川は低い音で唸りながら勢いよく下流へなだれ込んでいます。

もしあそこへ落ちたら一瞬で流されるんだろうな・・・(頭をちらつく不幸じじいの笑顔)

 

 

徐々に、というか露骨に道が険しくなってきました。

脇のロープを掴んで登るタイプのかなり傾斜のある道です 。

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 右手にカメラ、左手に傘、じゃあロープは?という問題発生。

さらに着ていた雨カッパの裾が長く、足を大きく前に出して登ると裾を踏んでしまうことも発覚。

圧倒的に手が足りない、だけど今ある手の本数で何とかしないといけない。試行錯誤の上こうなりました。

 

 

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二兎負う者は一兎をも得ず、カメラとカッパとカサとロープ全て持とうとする者は死す。

結果びしょ濡れになったし、握力はゼロになりました。ついでに大腿筋は軋み、ふくらはぎは破裂し、膝の皿も砕け散りました。

 

 

 

ここにきて自然の恐ろしさを知らしめられましたが、忘れないでほしい。今は楽しいハイキング中。疲れたら途中にいくつもある名滝を眺めて癒したらいいんです。

 

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丸太の階段の先に大久保の滝を臨む展望台があるようだったので、死んでいる足に活を入れ階段を上ります。

 

 

 展望台からの眺め

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遠い、遠いよ。癒しが薄いよ。ゾーマにこごえるふぶきくらった後のホイミだよ。

 

 

 

満身創痍を誤魔化しながら、限りなく登山に近いハイキングを進めます。

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 同じツアーのお客さんたちに追いつきました。

 

 

 

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もしも川へ滑り落ちたら助けてくださいね、という思いを胸に追いかけます。

ストーカーしながら、ひとりだと気楽でいいけど遭難のことを考えると同行者いた方がいいよなぁ、なんて思ったり。

 

 

2時間半ほど歩いて、ようやくゴール付近の滝に到達しました。

七ツ釜五段の滝です。

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今までの苦労はこの滝の前振りだったんだ。素晴らしいよ滝。ただただ感動。来てよかった・・・。

 

 

 

感動の滝を後にし、終点まで100mの看板が現れました。

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 ゴール目前の気配にテンションが上がります。あと100m!

 

なんて喜んだ瞬間もありましたが、今回ここが一番の山場でした。

標高差60mを100mの距離で登るとなると、階段1段あたりの高さがかなりえぐく、手を使ってよじ登るような階段。

登り終える頃には乳酸値3兆mg/dlほどをたたき出していたと思います。

 

 

 

死にそうになりながら、終点でチョコタイム。

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世界中のショコラティエを招集してもこのチョコを超えるものは作れないだろう。っていう位美味しい。

その感動は七ツ釜五段の滝、100段分くらいに相当しました。

 

 

 

 

終点からはもう下るだけかと思いましたが、10分ほど歩いたところで大展望台を発見。

 

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 案内板によると色々な山脈を見渡せるようです。

 

 

 

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 うん。知ってた。案内される前から分かってた。世界は白いってこと。

 

 

 

 

展望台からはなだらかな道をひたすら下りました。元々、運搬用のトロッコが通っていた道らしいです。

 

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足元がすけすけの橋が多くかかっていて面白かったです。

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下りはFPS視点ブームだったみたいです。

 

 

 

 

道名の由来の看板を見かけました。「ひこいっちゃんころばし」変な名前。

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沢から転落した彦一さんの身を誰も案じてない感じがひしひしと伝わってくるポップなネーミング。かわいそう。

 

 

帰りは70分程かかる道のりでしたが、雨で体が冷えて凍え死にそうだったので小走りで下ったら40分でふもとまで戻ってこれました。

バスの出発までの余った時間で近くのお店で暖をとることに。

 

 

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果たして全国のおもしろいこんにゃく200種類を取りそろえる蒟蒻館に暖は存在しているのか。

 

 

 

結論的には蒟蒻館に暖はありませんでしたが、こんにゃくだいこならありました。

なんと皮面がこんにゃくで出来ているとか。

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ズッタズタだー!

って思わずテンションが上がりました。体あったまった気がする。

 

 

 

思わぬ熱い出会いを果たし、バスに戻りました。

 

 

 

ツアーのラストは温泉で締めです。

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疲れた体に染みわたる大変いい湯でございました。全身生き返った。

 

 

 

バスの出発時間まで温泉施設を散策。

こういうところのお土産屋さんとかお食事処のメニューとか見るの楽しいですよね。

 

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お食事処は人気らしい。

 

 

お食事処店内の様子

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え、こわい話?見えないだけで本当は居るんです、みたいなこと?黄泉の国のお食事処?

 

 

 

 

 

 

以上です。 

このハイキングで死んだり生き返ったり黄泉の国に迷いこんだりもしましたが、まとめるととても楽しかったです。懲りずにまた行こうと思います。

 

 

ひとりで渓谷へ行って死んだ話(1)

秋は大自然に抱かれたい。

突然すいません。

元々インドア人間なんですが、ここ数年、なぜだか無性に自然を求めるようになってきました。海でも山でもとにかく雄大な景色を拝みたい。

さてそんな中、今年も行楽の秋到来、このビッグチャンスを逃す手はありません。

どこの大自然に抱かれに行こうか、というところで前から気になっていたハイキングのバスツアーがあったのを思い出して、催行日直前、衝動的に申し込みをしました。

場所は長野県にある西沢渓谷、ネットに掲載されていた写真を見る限りかなり良さそう。3日後にはこの西沢渓谷に挟まれたり抱かれたりするのかと思うと、自然と気持ちが高まっちゃう。

 

 

当日は朝7時に新宿集合、逆算すると家を朝4時40分に出発することになります。いやさすがに早すぎでしょ、と思って何度計算し直しても朝4時40分。

なぜかというと早朝すぎて家から最寄駅までのバスがないせいでした。仕方なく50分歩いて駅へ向かいますが、この日ばかりは徒歩50分の距離で最寄面してくる駅に憤りを覚えます。

 

 

新宿駅に着き、早々に集合場所へ向かいました。

 

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集合場所で待機するツアー客の服装を見て、「普段着とスニーカーで充分なハイキングコースという情報はなんだったのか?」という疑問が浮かびました。

あ、これ「平服でお越しください」と同じやつだ、と気づく頃には手遅れであり、登山にご法度とされる綿素材コーデで全身を包みただ立ち尽くすのみです。

 

 

時間になりバスは予定時間通り出発しました。イヤホンで気分のあがる音楽を聴きつつ、車窓から景色を楽しみます。

 

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 窓の外は真っ白でした。

 (なんでこの天気の中ハイキングに行くんだろ・・・?)と思いましたが、答えは簡単、バスツアーが催行されているからです。悪天候の場合は中止、逆にツアー会社がイケる!と判断すれば有無を言わせず催行なんです。

 

 

バスは道の駅の駐車場に停まりました。ここから歩いてハイキングコース入口まで向かうようでした。

「それではみなさん、今から5時間後にバスに戻ってきて下さいね!いってらっしゃーい!」と添乗員さんからのジャングルクルーズが出航する時みたいな軽いノリのアナウンスを皮切りに、バスから放り出されるツアー客。

外は霧で真っ白、そこにシャワーみたいな水量の雨。

「絶望」の2文字が頭をよぎりました。

 

でも待ってほしい、数々のツアーを催してきたプロであるツアー会社がイケるって判断をしたんだから、イケないはずがないんです。素人にはイケる理由が分かりませんが、きっと何だかたぶん大丈夫な感じなんでしょう。

気を取り直し、道の駅の軒先で雨がっぱを着ました。ポンチョ型の簡単な雨がっぱだけど念の為持ってきてよかった。

よく考えたらビニール傘もあるし、まぁ何とかなりそうだな~なんて思いながらハイキングコース入口へ。

 

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 入口に立っていた文字が消えかかって全く読み取れない地図は見なかったことにしました。

 

 長くなってしまったので続きます。

 

 

 

 

 

地元のびっくりドンキー

 

びっくりドンキーが好き。

どこが好き?全部好き。大好きすぎてたまに見に行っちゃう。

お店の中には入らずに外から眺めるんです。周囲にほんのりと漂う肉汁臭に包まれながら「本当、いいよなぁー」って浸るんです。

 

びっくりドンキーってハンバーグはもちろんのこと、外観やお店の雰囲気が最高なんですよね。

コンセプトとしてアメリカンオールドカントリー調に統一はされていますが、外観は店舗によって様々。

煙突を何本も生やした廃材工場風の店舗、クッパの砦みたいな形の石造りの店舗なんかすごくかっこいい。

内装も店内の天井からカヌーが丸々ぶらさがってたのを見た時は驚いたし、葉っぱの蔦だらけでジャングル状態のお店も素敵でした。

そう、びっくりドンキーアミューズメントパークなんです。ワクワクせずにはいられない。

 

さてびっくりドンキーの熱さが伝わったところで、先日のお話。

 

いつものようにびっくりドンキーの様子を見に行った時のことです。向かったのは子供の頃からお世話になっている地元の店舗。

上記でいかにお店の雰囲気が素敵かを熱めに書いたばかりですが、この地元の店舗についてはかなりの地味系。

今年の始めに修復工事があり、工事が終わった頃見に行ってみると、入口にでかでかとあった「びっくりドンキー(!がひときわ主張してるやつ)」の大きな看板は無くなり、屋根の装飾も取り外され、ライトアップも最低限の数に減っていました。

入口の周りの花壇はそのまま残ったものの、パッと見、ちょっとでかめの誰かの家なんですよね。

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 誰んち?

 それでも私にとっては、昔から通っているびっくりドンキー。このまぎれもない愛は変わりません。

いつものように店舗周辺をうろうろしていると、路上の片隅であるものに目を奪われました。

 

 

 

 

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コンクリートブロック1個分の主張

 

 見た瞬間、ハッと口をおさえました。

(いつから?いつからあった、この案内は・・・!)

動揺しつつも写真に収めようとかがんだ瞬間、

 

 

 

 

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この先20mは明らかに目視できる距離だということに気づいてしまいました。

 

あまりの地味さに腰をやられ、ふらふらとお店の方面へ戻る途中。

 

 

 

 

 

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10m地点でもコンクリートブロック1個分の主張が

 

 

 

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目視できるっていうか、もはや丸見えの域。

アレンジを加えたバージョンのフォントなのも、もう・・・!

 

地味な外観に地味な案内板、こんな主張の薄いびっくりドンキーが他にあるでしょうか。ああ、いじらしい、今すぐ強めに抱きしめたい。

 

 近々、食べに行かないと。

シーハーハーサラダと、エッグバーグディッシュ(マヨネーズ追加)と、いちごミルクと、純なパフェ(旧:メリーゴーランド)をフルコースでキメよう。

そう固く誓ったのでした。

 

以上です。