水深8mの海中展望塔から見た海はリアルだった

 

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千葉県南東部、チーバくんでいうお尻のあたりにある勝浦へ遊びに行ってきた。

私も同じ千葉県に住んでいるが、このあたりは緑豊かで海が青くて荒々しくて、まるっきり景色が違うのでおもしろい。

今回は勝浦の良さとともに思い出を綴ってみよう思う。

 

 

 

 

 

ゆば工場のとれたてゆば

 

朝いちで訪れたのは大多喜町の「ゆば喜」。

名前のとおり、ゆば推しのお店だ。

 

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のどかな国道沿いに突然あらわれた大きな看板。朝のおぼろ豆腐みたいな空によく映えていた。

 

正直、お店に着く前は「ゆばってパッとしないよな~」と思っていたけど、この看板を見てほしい。

堂々としたゆばの看板に一気に気持ちが高まってしまった。

見せてもらいましょうか、御社自慢のゆばとやらをね。

 

 

 

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おぎゃーっと叫びそうになった。ゆばの主張!

上質なシルクのようにきめ細かく、艶やかにそよぐゆばがすごくきれい。

 

  

 

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私が注文したのは、汲み上げゆば。

お箸でゆばを持ち上げるとずしっと重い。助けて、ゆばが大量の出汁をまとってる。

慎重にゆばをすくいあげ、静かに口へ運んだ。

歯ごたえがある。初めて経験する弾力だった。

ひと口めはスナックのようにざくっとして、ぎゅむぎゅむと噛むうちにほどけてなくなる。なんなんだこの食べ物は。

お醤油ベースのスープも出汁が効いていてかなりおいしかった。

夢中でゆばをすすった。ゆばをすするなんて初めてだ。

 

 

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サンドイッチのゆばバージョン、ゆばイッチ。

中にチーズとハム、レタスが入っているらしい。

朝食にちょうどよさそうだし買ってみよう。

 

 

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さっきゆばをすすったと思ったら、今度は立派なゆばを握っている。

すべてが初めてで戸惑ってしまう。ゆば、君って一体なんなんだ。

(ゆばイッチはさっぱりしていておいしかった)

 

 

どんどんゆばのことが分からなくなってきた。

そういえばお店の看板に「工場見学」と書いてあったのを思い出した。

ゆばを知るために見ておかない手はない。

お店の人に聞くと、壁にカーテンがかかった小さな窓があり、そこから工場の様子が見えるらしい。

言われた通りカーテンをめくってみると……

 

 

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ずらりと並んだお鍋の迫力に息を飲んだ。圧倒的スケール。

そうか、豆乳の表面からたった一枚しかとれないとなると、こういうスケールになってくるのか。

 

 

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従業員のかたが慣れた手つきで端から順番にお鍋に箸を入れていく。

ホカホカのゆばが産声をあげる。私たちはゆばの新生児室を食い入るように見守った。

 

 

 

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見事な箸さばきに惚れ惚れしちゃう。

 

沸かした豆乳の表面に張った膜をすくって食べる。

改めて思ったけど、すごく大がかりな食べ物だ。

今までぱっとしないとか思ってすみませんでした。ありがたく食べます。

 

 

  

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店内ではゆば以外にも、お豆腐やがんも、お惣菜なども売っている。

 

 

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試食してそのおいしさに驚いたのがお豆腐。すんごいなめらかで濃厚。

オープンして間もない時間だったからか試食を色々いただいた。味見できるのはありがたい。

 

 

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そしたらおいしくてたくさん買っちゃった。

旅行の出だしとは思えない量だ。

 

 

 

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これは店頭に置いてあったリヤカー。

かぶさっているネットをめくると、 

  

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大量のおからが。好きなだけ持って帰っていいらしい。

心が弱い私たちはめちゃくちゃ持って帰ってしまった。

これから旅行なのに、だ。

 

 

 

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豆乳カプチーノとホット豆乳をテイクアウトして車で飲んだ。

ゆばも豆乳もヘルシーだけど濃厚なので、おなかがタプタプになった。幸せ。 

 

 

 

 

 

水深8メートルの海中展望塔

 

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勝浦海中公園に来た。

お目当ては水深8メートルにある海中展望塔だ。

海底から天然の魚を間近で見られるらしい。

 

 

 

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入場料金が海中の透明度によって変わるシステム

 

 

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この日は透視度低めの1m。悲しい。

でも料金が安いから嬉しい。感情のバランスがちょうどいい。

 


 

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遠くに見える白い建物が展望塔のようだ。

 

   

 

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展望塔までは海岸の上の橋を歩いていく。 

波の浸食でついたマーブル模様の崖がとてもきれい。

 

 

 

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橋から海を見下ろすと、昔の漁師が使っていたという生けすの跡があった。

切り取られたマーブル模様がミルクレープみたい。おいしそう。

 

  

 

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ゆっくり歩いて10分ほどで海中展望塔に到着。

建物が本当に海の真ん中に建ってる! 

 

 

 

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展望塔のらせん階段を下っていく。

96段あるらしい。帰りの心配をしながら大人たちがぞろぞろと下っていく。

 

 

 

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展望室に着いた。

コンパクトな丸い窓から海の青い光が部屋中に差し込んでいた。すてき……

 

 

 

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さっそく窓から海中を覗いてみよう

 

 

 

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なんかの……稚魚かな?

 

 

 

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魚だ! いや、ちがうな、昆布か。

 

 

 

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あの大きいのは?!

……なんだただの巨大な箱か。

 

 

 

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魚……いないね……

 

あからさまに落胆する私たち。

すると部屋の反対側で他のお客さんたちが騒いでいるのに気がついた。

急いで駆けつけると、なんと窓の外に魚たちが集まっている!

 

 

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魚って本当に海に住んでるんだ……!

ごく当たり前のことに感動してしまった。

釣りやダイビングの経験がない私にとって、はじめて本当のナマの海を見た気がしたのだ。

 

 

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はじめてのシマアジ(たぶん)
 

 

 

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写真と見比べる。似てるからきっとシマアジだろう。

 

 

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でっかいのいた! ボラかスズキ……のような気がする!

 

 

 

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写真はないけどきっとそう!

水族館だと区切られた水槽に決まった種類の魚が泳いでいるので、じっくり見れば判別できるが、ここは自然の海である。

魚を判別している暇はない。彼らはすぐに彼方へ泳いで行ってしまう。

その刹那的な出会いにゾクゾクが止まらなかった。

楽しい! これが大自然というものなのね!

 

 

 

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もはやシマアジしか分からないが、必死に魚を目で追った。

 

 

 

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シマアジ

 

 

 

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数が多くなってきてかなり忙しい

 

 

 

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頭がおかしくなるかと思った

 

容赦ない魚の群れに狂いそうになりながら、リアルな海を夢中で眺めた。

透明度が低くてよく見えないのもかえって良かったのかもしれない。

世の中にはうっすらチラ見せされたほうが興奮する物事はたくさんあるが、それは海中の魚にも当てはまるようだ。

 

ちなみに唐突に魚の群れが現れたのは、定期的に撒き餌をして魚を呼び寄せているかららしい。

窓から見えた大きな箱がどうやら餌が入っていたっぽい。

 

海中展望室、とてもすばらしかった。

透明度が良い日にもまた見に来てみたい。

 

 

 

 

海岸からすぐそこ、海の博物館 

 

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海中展望塔からすぐ近くの「海の博物館」にも立ち寄ってみた。

 

 

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入口に置いてあったでっかいクラゲを見て、ここはいい博物館だと確信した。

 

 

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海の生き物のはく製が充実している。海が近いから鮮度のいいはく製かもしれない。

 

 

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さっきまでリアルな魚群が目の前を泳いでいたのに、今は加工済みの魚群に取り囲まれている。ウソみたいな体験をしている。そのギャップに頭がクラクラした。

 

 

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なんだかかっこいいボックスがあった。まぁまぁ大きい。中に何かあるのだろうか。

 

 

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窓は暗くてよく見えない。近づいてみよう

 

 

 

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うそ、カニがパーティーしてる 

 

 

 

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なんだ今の……

窓の場所を変えてもう一度のぞいてみる。

 

 

 

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やっぱりカニがパーティーしてた

 

この博物館、夢の中みたい。 

 

 

 

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他にもかわいらしい生物をチェックしたりした。

タコノマクラかわいい。 

 

 

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マンジュウガニシリーズはもれなくかわいい

 

 

 

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海の中の生き物だけではなく、勝浦周辺で見られる生き物全般も展示されている。 

 

 

 

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植物なんかの情報も充実している

 

 

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くっつく種をリカちゃん達のオシャレ着にまぶすという斬新な手法がよかった

 

 

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圧倒的ボリュームで彼女の着こなしが優勝だと思いました。

 

 

他にもシアターでの上映や、部屋いっぱいの大きさのクジラの骨格標本の展示があったり、充実の内容の博物館だった。

ここで勝浦の全てがわかるので、海岸や海中展望塔で見かけた謎が伏線として回収されるのもおもしろかった。

 

 

 

 
チーバくんのおしり周辺はとても楽しかった

勝浦はとても良い場所だった。

機会があればぜひ行ってみてほしい。

 

 

最後に道の駅で見かけた、目のきれいな牛をお届けして終わりたい。

 

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きれい……