ゲームの「龍が如く」が好きで、よく実況動画を見ている。
※龍が如くとは…
「伝説の極道」桐生一馬を主人公として、 愛、
人情、裏切り…… 巨大歓楽街に生きる熱き男たちの生き様を描いた作品です。 (公式サイトより抜粋)
長く続くシリーズの中でも龍が如く0は、バブル時代の何でもアリな空気が龍が如くの世界観とマッチしていてすごく良かった。
メインのバトルはエフェクトが派手なので、見ているだけで楽しい。
レベルアップするにつれ、ヒートアクション(必殺技)のバリエーションもどんどん増える。
プロレスみたいなかっこいい技もあれば、「それ街でやんの?!」という破天荒な技もあって常に目が離せない。
「ボウルの極み」だそうです。
主人公の桐生さんは、どんな時もシリアスな顔で取り組むところが良い。
龍が如くの魅力を語る上で欠かせないのが、特訓やミニゲームなど充実したサブストーリーだ。
物をぶん回して敵を殴る特訓
ミニ四駆のレースバトル
波止場で釣り
不動産屋の面接官
ラジオのハガキ職人
渾身のネタをハガキへ書き綴る桐生さん
このように、極道とはとても思えない軽いフットワークを見せてくれる。
仁義なき戦いを繰り広げるメインストーリーも熱いけど、日常系ほのぼの極道サブストーリーも捨てがたい。
その両方をバランス良く楽しめちゃうのが龍が如くで、そこが大きな魅力だと思う。
「準備はできてるか?」の確認の仕方が気になる
前々から気になっていたポイントがある。
それは、メインストーリーが進行する直前に見られる一場面。
(準備をするなら今の内だが……どうする、もう休むか?)
この唐突な心の声には
「ボス戦前ですが、装備や回復アイテムは充分ですか? 」
「特訓とかサブストーリーとか済ませておくなら今のうちですよ」
という確認が含まれている。
私はこれを「準備の確認」と呼んでいる。
準備の確認は、主人公というよりプレイヤーに向けられたものだ。
それをゲームの登場人物が、世界観を壊さないように巧みなセリフ回しでそれとなーく確認してくれるのが面白い。
さて、一度気になったらファンとして居ても立ってもいられない。
ということで、龍が如く0に登場する「準備の確認」全パターンを抜き出してみることにした。
心の声パターン
準備の確認は大きく2つに分けられるようだ。
まずは、心の声で自問自答するパターン。
(連中が何を企んでるかわからない以上、用心をしておくに越したことはないが……)
「準備」ではなく「用心」というワードで準備の確認をしている。
(ま、本人がおるにせよ、おらんにせよ、穏便に済むはずはないやろうな……
どうする、もう行くか……?)
こちらはもう1人の主人公、真島吾朗氏。
「穏便に済むはずはないやろうな」というワードで、準備の確認を匂わせている。
(準備ができたら陳の店に向かおう。)
道端でふと思い出したかのように確認が入るケース。
(万が一のこともある……もし行くとなったら、しっかり準備をしてからタクシーに乗ろう……)
そんな言われ方されたら登山リュックとか背負ってタクシーに乗りたい。
(しばらく戻ってこれないかも知れない。今のうちに準備をしておくか)
「しばらく戻ってこれない」というワードが出ると、一気に緊張感が増す。
高プレッシャータイプの準備の確認。
(……俺も多分、今日までの命や。何の未練もないようにしとかな……)
この後、命がけの決戦が待ち受けていることが分かる。
本編の中で一番重みのある準備の確認だ。
(……俺はもうやり残したことないんか? ほんまに思い残したことはないな?)
反復確認。そう言われたら、やり残したこといっぱいある気がしてきた。
(……まだや。何の未練もないようにしとかな)
未練(キャバ嬢をしっかりレッスンすること)を断ち切ってから決戦に臨むとしよう。
誰かがそれとなく聞いてくれるパターン
心の声パターンの他にもうひとつこういうのがある。
尾田「もう準備できてるなら車に乗ってくれ。いいか?」
誰かがそれとなく聞いてくれるパターン。準備できてる?って。
しかも準備ができるまで、その場でずーっと待っててくれる。優しい。
尾田「よぉ、桐生君。準備よければ神室町を出るぜ。蒼天堀に向かう。もうやり残したことはねぇか?」
二度目の登場、尾田さん。今作にしか出てこないけど、とても頼れる確認係だ。
米木「今度の仕合いは、下手をすると命を落としかねん。万全の準備を以て臨むがよいぞ。……覚悟はよいか?」
主人公の修行をしてくれる米木師匠による準備の確認。言い回しが渋くてかっこいい。
ビリケン「そや、今から留置場に案内したるけど、お前の方の準備はできとるんか?」
ビリケンという刑事さんからの準備の確認。
「まだや」と答えてみよう。
ビリケン「ほな、ここで待っといたるから準備が済んだら声かけてや。」
優しい。お父さんって呼びたい。
錦山「何が起きてもおかしくない。覚悟を決めておくんだな。」
桐生さんの兄弟分、錦山。彼は準備の確認においてプロといっていい。
錦山「桐生。一度入ったらもう後戻りできねぇぞ。……準備はいいか?」
シリアス顔に定評のある桐生さんでも「そうなの?!」ってなりそうな鬼気迫る準備の確認。
錦山「もうやり残したことはねぇな? あれば今のうちに済ませとけ。」
錦山は慎重派だ。あとすごく優しい。いつも待たせてごめん。
錦山「あとから引き返せってのはナシだぜ。」
今ならギリ引き返せるってこと? ほぼ心理戦に近い準備の確認。
錦山「もういいのか、桐生? この街でやり残したことはねぇんだな……?」
錦山は本当によく準備の確認をしてくれる。
ありとあらゆるポケットに栄養ドリンクをぱんぱんに詰めてきても、準備の確認に一切の抜かりがない。
「これが最終決戦に向かう前の、最後の自由時間となります。」
唐突に謎のナレーションによる準備の確認が入った。誰?!
「一度真島に切り替えた後でも、再びプレイヤーキャラクターを桐生に戻すことが可能ですので、しっかりと準備をしておきましょう。」
これまで世界観を崩さないようにうまいこと準備の確認をしてきたのに…!
ラストにメタ的な準備の確認が入るとは。
「念のため、このタイミングでセーブデータを作成して保存しておくことをおすすめいたします。」
思いっきりセーブデータって言ってる。
そして見つめ合い不思議な間に包まれる2人
……よし、行くか!
やり残し(ボウリング対決)がないようしっかり準備してから、行こう!
おわり