アイドルが私の隣であんみつを食べるのを見せてもらう対談をした

 

取材で上野に来た。死ぬほど緊張している。上野といえばみはしのあんみつ。そうです、みはしのあんみつ関係の取材です。すごく緊張する。

しかも取材といっても、私は取材を受ける側だ。緊張で顔色が油粘土みたいな色になっている。

 

 

取材を受けることになった経緯を説明すると、2週間ほど前にアイドルカルチャー誌の編集のかた(以下、雑誌編集者さん)からご依頼のメールがあったのが始まりだ。

「みはしのあんみつマニアとして、アイドルグループ私立恵比寿中学エビ中)の柏木ひなたさんとあんみつを食べながら対談しませんか?」という内容だった。

 

アイドルのかたと?! あんみつを食べられるんですか?!

 

もっと正確に気持ちを表現すると、

アイドルのかたが初めてみはしのあんみつを食べるところを間近で見せてもらえるんですか?!

こういう感情だ。

 

みはしに人を連れこんでは初みはしの様子をうっとり眺めるのを趣味としている人間にとってこんな夢みたいな話はない。

喜んで取材をお受けしたい……と思ったが、ひとつ大きな問題があった。

 

 

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私は10年近くみはしのあんみつを愛し、同人誌やファングッズを作ったりしてファン活動をしているが、これまでみはしとコンタクトを取ったことがなかったのだ。

ささやかな個人的な活動とはいえ、一度ご挨拶をしないと失礼なのではと思いつつも、ただのファンなのにこういう者ですとしゃしゃり出るのもおこがましい気がして、ずっとモジモジし続けてきた。

 

そんななかで今回の取材である。

当然、みはしには取材内容を説明し、みはしのあんみつマニアと勝手に名乗っているよく分からない人間がお店に行って、みはしのあんみつを語りアイドルがあんみつを食べる様子を眺めても良いかどうかの許可を取らないといけない。

私がみはしだったら「良いわけないだろ」と言ってしまうかもしれない。だって訳が分からないから。

 

私がそういう変な立ち位置なので、今回の取材は無しになる可能性も考えたが、正直に雑誌編集者さんへその旨をメールで伝えることにした。

すると、雑誌編集者さんはすべての事情を汲み取ってくださり、それはもうスマートにみはしに連絡をとって段取りしていただき、無事に取材の許可が降りた。雑誌編集者さんの敏腕っぷりと、みはしの懐の深さに驚きを隠せなかった。

 

さらにもっと驚いたことがある。

みはしの広報のかたは、すでに私の存在を認識していたらしい。同人誌も持っておられるという。腰が砕け散るかと思った。知られていた。やばい。

 

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同人誌にこういうことを書いているので冷や汗が出た。

 

みはしにすべてを知られている。嬉しさと恥ずかしさで頭が爆発しそうだった。

取材前日の夜なんかはワーっとなって頭から冷水をかぶったりベッドでブリッジをした。血流がめちゃくちゃになって気絶するように眠った。


 

 

 

そういう経緯を経て、取材当日を迎えた。

 

私は油粘土の顔色で上野駅近くの控室のドアの前に立っていた。

なかで私立恵比寿中学柏木ひなたさん(以下、柏木さん)がスタンバイしているらしい。本物のアイドルのかたとお会いするのは初めてだ。緊張する。

ノックをするとドアが開いた。

3mほど先に柏木さんがいらして、雑誌編集者さんを通じて挨拶をさせていただいた。

柏木さんは透明だった。とにかく透明感がすごかった。透けそうなほど澄んでいてふんわり柔らかい空気をまとっている。

求肥みたいだと思った。これは私のなかで最上級の賛辞だが何となく口には出さないでおいた。

とにかく生のアイドルのかたはとてつもなくかわいい。

 

 

完全に浮足立った状態でみはし本店の中に入った。みはし広報のかたがいらした。

とにかくお礼を言った。この度はこのような機会を与えていただき、ありがとうございます! 嬉しさと緊張で声のボリュームがバカになってしまった。

 

 

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2階へ上がり、撮影に入る。

対談の内容は雑誌に載っているのでここには書けないが、ずっと楽しかった。

会話のなかで柏木さんが「ギュウヒってなんですか? 牛の脂……?」と言っていたので、さっき初対面で柏木さんを求肥に例えなくて良かったとほっとした。

 

 

 

撮影を終えて後片付けをしていると、お年を召した男性がこちらにいらっしゃった。

関係者のかただろうかと不思議に思いながら、差し出された名刺を見ると、「有限会社みはし」「代表取締役の字が目に入った。

 

 

 

 

目の前に神様が降臨している。私は死ぬのか?

聞いてみたら、なんと神様も私のファン活動を見守ってくださっているらしい。

 

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みはしのあんみつを擬人化したみはし君とかも。いや、あの、あれっていいんですか?! 「空腹の人が見るみはし君の幻影」とかですよ?!

 

神様を目の前にしたらパニックになってしまい、たくさんしゃべったがほとんど記憶がない。撮影で食べたあんみつのカロリーも興奮で瞬時に消え去った。

とにかく、とても好きだということ、いつもおいしいあんみつをありがとうございますとお礼を言えたのは本当によかった。

 

 

神様の前でワーワーしてたら、みはしの店員さんが私の同人誌を持ってきた。

「ファンなのでサインをください」と言う。

え?! 私のほうこそファンなのですが?! みはしのファン活動をしていたらみはしの人にファンだと言われもう何がなんだか分からない。ファンが行ったり来たりしている。

すごく恥ずかしかったけどそれ以上にうれしかったので、照れながらサインをした。

神様も店員さんもみんなニコニコ笑っておられて幸せな空間だった。

 

 

 

みはしのあんみつが好きでほそぼそと愛を綴ってきたけど、まさかこんなことになるなんて夢にも思わなかった。すごい体験だった……。

 

 

 

感情がめちゃくちゃになって気がついたら撮影後に北千住のみはしに駆けこんでいた。

このとき食べたあんみつの味は一生忘れないだろうな。

 

 

 

 

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これの対談が載ってる雑誌が9月30日に発売になりました。

思いっきり顔が出てるので、もし見る時はひと気のないところでこっそりお願いしたい……

 

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