衝動のままにシルク・ドゥ・ソレイユのサーカスを観た話

 

 

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2018年2月、グレイテスト・ショーマンという映画を観に行った。

サーカスをテーマにしたミュージカル映画だ。

ふだん映画はあまり見ないし疎いのだけど、この映画は、この映画だけは! 最高すぎて4回観た。こんなこと初めて。

ストーリーも最高だったけど、私は踊っている団体を見るとすぐに感極まってしまうので大変だった。

もう、もう情熱的に踊らないでくれ……! とオイオイ泣きながら4回観た。

 

一緒に映画を観た彼も同じく大興奮で、2人ともそれからずっとサーカスのことで頭がいっぱいになった。

これはもう実際のサーカスを観に行くしかないね!

 

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ということでサーカスに来た。

はじめてのサーカス、そして壮大な雰囲気を全身で感じたかったので、誰もが知る大手のサーカスを選んだ。

シルク・ドゥ・ソレイユ、それのキュリオスという公演だ。

 

 

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テントに続々とお客さんが吸い込まれていく。大盛況だ。

 

テントに入ると、その広さに圧倒されてしまった。

外観はテントなのに中は立派な劇場になっている。

なんだこれ、混乱する。ドキドキしてきた。

 

私たちの席は後ろのほう、ステージを少し見下ろすような位置だった。

ステージからは遠いが、全体を見回せたので悪くないポジションだったと思う。

 

 

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公演開始まであと20分。ステージのつくりや装置などをまじまじと見る。

ステージの中央に滑り台もしくは吊り橋のような感じで足場がかかっていた。(写真の白く塗ったところに足場がかかってるイメージ)

 

隣の彼と「あの足場がこんな用途だったらイヤだ」という大喜利をしていたら 、劇場のスタッフさんに声をかけられた。

「あの吊り橋、渡ってみませんか?」

いいんですか?! 私たち大喜利とかしてたのに?!

 

スタッフさんに案内され、舞台裏から吊り橋へ。

貴重な舞台裏を見れるチャンスだったのに、舞い上がってほとんど記憶がない。

暗闇を照らす光るカラーコーンしか覚えてない。

 

吊り橋は工事現場の足場で見かけるような簡易的な金属の板で出来ていた。

ワイヤーで吊り下がっているので、足をかけるとぐらぐら揺れる。不安定で思ったより怖い。

 

舞台裏からステージ方面へ数メートル進むと絶景が待っていた。

スポットライトに当てられながら、ステージの上から客席を見渡した。

まるで自分が世界の主役になったみたいだった。

こんな景色、一生見れないだろう。

いつまでも自分だけの世界を味わっていたかったが、後ろから別のお客さんが吊り橋を渡ってくるので、足を進めなければいけない。

ああ、この溢れそうな思いをどうにかしたい。誰かに言いたい。

そうだ、彼がいるじゃないか。私の前を歩く彼も感動で胸をいっぱいにしているはずだ。

 

 

 

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彼の歩きが早すぎてまったく追いつけなかった。

感動の吊り橋をそのスピード感で渡る?!

 

 

吊り橋を渡り終え、着席してすぐに聞いた。

渡るの速すぎない? と。

 

「えっ、いや、トイレに行きたくて……ちょっとトイレ行ってくる」

彼はそう言うと、吊り橋を渡った時と同じ速度で去っていった。

トイレのスピードだった。確かにあのスピード感はトイレへ急ぐ人と同じだった。なるほどな、と妙に納得してしまった。

 

 

 

テント内が暗くなり、公演が始まった。

サーカスといってもストーリーがあるようだ。

博士やロボットがああでもないこうでもないと近未来っぽい装置や古めかしい骨董品をいじくると、不思議でかわいいキャラクターたちが現れた。

 

メルヘンな世界観に引き込まれながら、私はあることに気がついた。

 

 

 

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寝てる……

隣で彼が頭をうつらうつらさせているじゃないか。

やばい、早く導入パート終わってくれ。

すぐにでもサーカスを始めないと、隣で熟睡が始まってしまうぞ!

 

  

 

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オープニングが始まった!

大勢で息を合わせる感じが完全にグレイテストショーマンで泣いちゃいそうになった。

もちろん隣の彼も起きた。よかった。

 

 

 

youtu.be

続いてはこちら。

マッチョな男の人が、女の人をぶんぶん回している。すごすぎる。目が離せない。

 

ここで私はあることに気がついた。

 

 

 

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え……寝てる?

うそ、このタイミングで? 入眠時に体がびくってなるやつを今?

 

彼の様子をしばらくうかがっていたら、いきなり目をかっと開けてステージに注目しだした。

 

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俺は一切寝てなどいないフェイス。

うそでしょ。私は驚いて尋ねた。

ねぇ、さっき寝てなかった?

 

 

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「えっ、ずっと起きてたけど」

そう……? 体がびくってなるやつでイス揺れてたけど……?

「めちゃくちゃ起きてたよ」

そっか、そうだよね。

 

 

そんなやりとりをしている間も、演目は続いていく。

 

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人間がありえない形になったり、すごい速さでピラミッドを作ったり、軟体人間が自由自裁にうごめく演目だ。

派手な動きはないが、不気味でミステリアスな雰囲気がまた良い。

 

そしてまたしても私は気づいてしまった。

 

 

 

 

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寝てる……

ここでさらに気がついた。

寝ているのに顔の方向がちゃんとパフォーマーのほうを向いている……

 

 

 

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じゃあもしかして、今やってる巨大なトランポリンで天井付近まで人が飛び上がる演目の時は……

 

 

  

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上だ! ちゃんと上を見ながら、でも寝てる!

 

 

 

 

youtu.be

 

じゃあこれは?!

 

 

 

 

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やっぱりだー!

まるで自らがスポットライトを浴びているかのように!

もはやこれはスリープという演目だー!

 

ステージの演目と、隣の演目を交互に見るので大変だった。



 

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あと10回中3回はこの顔をしてて怖かった。

観てたの? あれどういう感情だったの?

 

  

 

 

 

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キュリオス、とてもおもしろかった。

人間離れしたパフォーマンスの連続で大満足だ。

どの演目もよかったけど、私はオープニングで大勢がわちゃわちゃしてるやつが好きだった。

今度、彼にもどの演目が好きだったか聞いてみたいと思う。