あんみつパフェの正体を突き止めよ

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今、西武池袋で開催している菓子博というイベントに来ている。

テオブロマというお店のあんみつパフェが気になって仕方がなかったのだ。

他のお店でも度々見かけるあんみつパフェという食べ物。あんみつなのかパフェなのか何だかあいまいな存在である。

正体を突き止めなければいけない。

 

ということで、今まさに食べてきたてほやほやなので、あんみつパフェの感想を心のままに述べたいと思います。

 

 

 

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美しい。プラスチック容器に入ってるとは思えない華やかさがある。これがあんみつパフェか。

 

 

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まずひと口目にいったのは抹茶アイス。

豊かな風味が口いっぱいに広がってさっそく驚いた。抹茶によって一気に和の気持ちに切り替わる。

上にのっているのは、パインとミカンの和(あんみつ)テイスト、チョコプレートと薄いクッキーの洋(パフェ)テイストだ。

どのタイミングでこれらを口に放り込むかでかなり印象が変わりそう。

 

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ぬらぬらと怪しく光っているのは、とらやのあんペースト。あと味すっきりの甘さで、あんこというよりジャムっぽい不思議な感じ。

添える程度の量だったのでもっと大胆に食べてみたい。

 

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ジェラートは抹茶とミルク。テオブロマジェラテリアを出店してるだけあって、ジェラートに絶対的な信頼を置いていたが、完全に腰砕けにされた。油断した。

特にミルクのほうは単体で口に入れた時の牛乳の甘い香りがすごかった。牛乳の香りって本当に幸せになれる。いっそ鼻から直で吸ってもいいかもしれない。たぶんキマれる。

そんな強い風味があるのにフルーツの酸味やクッキーのバター感とも合うからあなどれない。メインもはれるしサブもこなせるなんてどうかしてる。ミルクさん好きです愛してる。

 

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洋要素と和要素を交互に味わっていると転機が訪れた。

ショコラスポンジの出現である。

そうだった、テオブロマは元々ショコラトリーだった。

ビターなカカオの味わいが加わり一気にパフェの方向は「洋」に傾いた。

もはや別のスイーツを食べ始めたかのような感覚。あんみつって何だっけ……? あれ、今までのは夢……?

 

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混乱しているところにショコラスポンジの下からミルクジェラートが湧き出してきた。油田を掘り当てた時ってこういう気持ちなのかもしれない。やってやった、そう思った。

ほんのり溶けたミルクジェラートとショコラスポンジの組み合わせはもちろん最強だった。ずっと食べていたい。

 

しかし私は薄々感じていた。スプーンが終盤に差し掛かっていることを。

これまでの思い出を噛みしめる。出会った時の美しい姿に私は夢中だった。今はもうほとんどが私の胃袋に入ってしまったね。

 

するとスプーンがミルクジェラートとともに小さな粒をすくい取った。

……うそ、これって生のブルーベリー?!

テオブロマからの突然のサプライズ。これにときめかない人なんているだろうか。

最後にふさわしいブルーベリーのフレッシュな酸味をゆっくりと堪能する。

するとまたもやスプーンの先の異変に気づく。

 

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この緑色のは……抹茶の寒天?!

最後の最後にあんみつ要素が出てきたのだ。

もうやられたと思っていたメインキャラの奇跡の復活。感動が止まらない。拍手したい気持ちになった。お見事でした。

 

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たった一杯のパフェにこんなにも怒涛の展開を見せてもらえると思わなかった。

あんみつとパフェの融合というよりも、パフェの中にあんみつの瞬間があるという感じだった。そうか、あんみつパフェってそういうことだったんだ。

 

ありがとうテオブロマのあんみつパフェ……

 

 

https://www.sogo-seibu.jp/ikebukuro/kashihaku/

店名の由来を予想して実際にお店に行ってみる【赤羽編】

 

ふと思い立って赤羽に行った。

初めての赤羽だ。 

 

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赤羽は東京都の北区にあるらしい。

千葉県民の私にとって都内=山手線のエリアのイメージなので、そんな北にも東京が?! と驚いてしまう位置取りだ。

地図で確認したら、もうほぼ埼玉である。なるほどここは盲点だった。

 

聞いた話によると、赤羽はいい感じの飲み屋街や大きな商店街があって、下町情緒のある町とのことだ。

さぞかし良いところなのだろう。みんな「良い」って言うし。

 

そんな風に赤羽のことを考えていたら、電車に乗って来ていた。赤羽に。

私は勢いのままに赤羽を歩いてみることにした。

 

 

 

 

店名ミステリーツアーをやってみる

 

知らない町で「店名ミステリーツアー」というゲームをやるのがブームだ。

地図を開いて気になる名前のお店を見つけ、実際にそのお店へ行ってみる。

向かう道中でなぜその店名なのかを推理しつつ、現地で答え合わせするという遊びだ。

これがなかなか当たらないんだけど、けっこう楽しい。

 

 

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さっそく赤羽駅で地図を開いてみた。

「どんどんけんちゃん」というお店が気になる。

 

どんどん……どこかの地方にどんどん焼きっていう小麦粉を焼いたやつがあった気がする。それだ、お好み焼きっぽいやつだ。

けんちゃんは店長の名前だろう。たぶん威勢のいいおじさんだと思う。ハチマキとかしてるんじゃないかな。

 

予想がまとまった。

「どんどんけんちゃん」とは、店長のケンちゃんが切り盛りするお好み焼き屋!

 

 

 

 

 

 

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どんどん、ドラムとベース音だった。

そっちのパターンか。
看板に「けんちゃん」の名前はなかった。似顔絵の人がけんちゃんだろうか……?

 

 

 

 

気を取り直して次に行きたい。

 

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「ハトポッポ」がすごく気になる。かわいい名前でとても良い。

 

ハト……、豆……? 豆料理……

料理の前に出される豆スープが密かに人気の……

そう、小さな洋食屋だ!

ハトポッポは町の小さな洋食屋さん!

 

 

 

 

 

 

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ラーメン、餃子! 中華料理屋!

 

意外すぎた。 なぜハトポッポなんだ。

現地に着いても答えが分からないパターンもある。

そういう時はお店に入って確かめてみたい。

 

入口の引き戸を開けた。 

お客さんはおらず、中央の厨房にいた寡黙な感じの渋いおじさんがこちらを見た。ちょっとドキドキしちゃう。

緊張しながら、コの字カウンターの隅っこの席に座り、ハイボールとおすすめと書いてあった餃子を頼んだ。

 

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鉄板でジュウジュウ音を立ててやってきた餃子。すごくおいしい。下に敷いてあるピーマンも最高。これ当たりだ。

 

……そうか、なるほど。確かにこの餃子、ハトに見えなくもない。芝生の上で戯れるハトの群れっぽいというか。そうだ、ハトだわこれ。だからハトポッポなんだわ。うん、そうに違いない。

 

だからわざわざ店長さんに聞く必要もないかな……?

話しかける勇気が沸き上がらない。餃子をつつきながら自問自答を繰り返す。

 

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ふと脇の壁を見上げたら、ハトポッポの字が目に飛び込んできた。

うう! 一体なんなんだ、ハトポッポ!

だめだ、聞くしかない。気になってしょうがない。

私は残ったハイボールを勢いよく飲み干し 、カウンター越しに店長さんへ声をかけた。

 

「あの、こちらのお店の名前はどうしてハトッポッポというんですか……!」

 

寡黙な感じの店長さんがニコっと笑った。あれ、優しそう。

 

「よく聞かれるんだけどね、ハトポッポっていうのは先代がつけた名前なんですよ。

中華料理屋って漢字がごちゃごちゃして読めない店名のところ多いでしょ?

だからうちは誰でも簡単に読める、耳馴染みの良い名前にしたいって。

ポッポッポ~ハトポッポ~つって。みんな歌えるし知ってるでしょ。

だからハトポッポ」


これは聞かないと分からない答え! 勇気を出してよかった。

由来を聞いて改めてすごく良い名前だと思った。

確かに大人から子どもまで誰でも聞いたことのあるフレーズ!

店長さん、おいしい餃子とナイスなご回答をありがとうございました。

 

 

 

 

続いては、赤羽と十条の間で見つけたこちらのお店。

 

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パパゲ珈琲店

 

パパゲってなんだろう。コーヒー豆の種類? 産地の名前かもしれない。中南米とかそっちのほうの語感のような気がする。

パパゲ地方で採れる厳選されたコーヒー豆が自慢のカフェ……

うん、これだ!

 

  

 

 

 

 

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パパゲ珈琲店の店先にメニューが置いてあった。

スペシャリティコーヒーは「コロンビア ナリーニョ」と「ケニア キリニャガ」と書いてある。豆の表記に「パパゲ」は見当たらない。

ただ「パパゲブレンド」というのはある。

まだパパゲが産地である可能性は残っているな。

 

さらにメニューに目を通すと「今週のマダムの手作りケーキ」というのもあった。

ブルーベリーとヨーグルトのシフォンケーキとチョコレートケーキか……

これはお店に入ってみないといけない。

決してメニューのたたずまいからおいしいケーキにありつけそうだと察したからではない。

私は店名の由来が知りたいだけ。ただそれだけ。

 

 

店内は黒と赤を基調にしたシックな内装。そこに軽快なジャズ。これは良いお店だ!

人気のようでお客さんでにぎわっていた。

運よくカウンターがひと席空いていたのでそこに収まった。

 

 

ダンディなマスターにパパゲコーヒーとシフォンケーキを注文。

まだだ。パパゲの由来を聞くのはまだ早い。もうちょっと馴染んでからいきたい。

 

壁一面に並んだコーヒーカップに見惚れていたら、マスターがどのカップでコーヒーを飲みたいか聞いてくださった。いいんですか!

 

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ひときわ鮮やかだったみずみずしい蓮のカップをチョイス。美しい。

丁寧に淹れてくださったコーヒーもおいしい。

 

  

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マダムの手作りだというシフォンケーキ。しっとりもちもち、吸いつくような食感で感動してしまった。すぐ食べ終わった。 

 

 

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店内のいたるところに精巧なジオラマが飾ってあって、その間を小さな電車が走っていた。

電車を目で追っていると、お客さんのソファーの背後を通り、カウンターの脇を抜け、カップが飾られた棚の下を走っていった。すごい、電車がお店を一周してる。どこまで素敵なんだこのお店は。 

 

天井知らずの素敵さにうなりながら、せっかくなのでジオラマを近くで見せてもらった。

 

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かわいい。ジオラマ国の住人たちのことずっと見ていられる。 

 

見ていられるが、店名の由来を聞くタイミングを完全に逃している。

パパゲってどういう意味なんだ……

だめだ、気になる。聞くぞ! 仕事の邪魔にならないようになんかカジュアルな感じで聞けば大丈夫だから! いけるいける! 

 

 

「あの、すみません、パパゲというのはどういう意味なんですか?」

 

「はい、パパゲっていうのはですね、ここに書いてあるんですよ」 

オーナーの奥さんらしき女性がショップカードを手渡してくれた。

 

 

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書いてある?

私が首をひねっていると、奥さんがニコニコしながら話してくれた。

 

「そこに犬のイラストが描いてありますでしょう?

その子は、ずっと昔に私が落書きで描いたんですよ。なんとなく雰囲気でパパゲちゃんって名前をつけて。

それから年数が経って、このカフェを開こうってなった時に、気がついたらこの子の名前が店名になってました」

 

奥様の落書きから店名を?!

そんなひょんなことが店名になるだなんて予想もできなかった。

もう素敵。素敵さがすごい。素敵列車が風をきって私の心をさわやかに駆け抜けた。

 

パパゲ珈琲さん、おいしいコーヒーと絶品ケーキ、素敵なお話をありがとうございました。

 

 

 

 

 

赤羽を散歩をしてみる

 

お店に向かう道中、道端でいろいろな出会いがあった。

良い町には良いものがたくさんある。

 

まずはネコ関連のもの。

 

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受け皿つきのネコ避け。特殊なスタイルだ。

 

 

 

 

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ずらりと並んだネコ避けペットボトル。こんなに数があると緊張感がある。人間界とネコ界の国境線のようだ。

 

 

 

 

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焼酎の4リットルペットボトルによる大規模なものもあった。

これはすごいぞ! と数えてみたら183本もあって嬉しかった。いいものを見た。

 

 

  

 

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こちらではネコチクがこれでもかと敷き詰められていた。

  

 

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そのネコチクを眺める猫。隣の生命力が爆発したような植木。

のどかな風景のなかで戦いは静かに起こっているのかもしれない。

 

 

 

 

 

そのほか道端で出会ったものたち

 

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普段は見えない部分が思いがけず見えていると嬉しくなってしまう。

建物の根っこ。

 

 

 

 

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誰かの近道ルート。

フェンスの先は駐車場になっていて、本来の入口は道なり50メートル先にあって地味に遠かった。

  

 

 

 

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時計メガネ宝石→DOG CAFE→椿ラーメンという歴史

 

  

 

 

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左が勝ちました

 

 

 

 

 

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金土はエエコトが行われるらしい

 

  

 

 

だんだんしょうもなくなってきたので、最後は私のお気に入りの1枚で終わりにしたい。

 

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ベーグル屋の窓にすてきなイラストがあった。

 

 

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右から見ても左から見てもじわじわ来る

 

 

 

 

 

赤羽はいい町だった

   

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さも最近行ったかのように書いてしまったが、実は1年前の記録なのでまた赤羽には行かないといけない。 

気になるお店もたくさんあるし、焼酎のペットボトルの列が増えているか数えにいきたい。

 

 

 

 

 

 

↓以前、東京別視点ガイドで店名ミステリーツアーの記事を書いておりました。よかったらどうぞ~

http://www.another-tokyo.com/archives/50557381.html

 

コロ助のそで / 2週間ぶりのみはしのあんみつ

 

 

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アジサイが咲きだしている。

こういうわさわさ咲くボリューム感のある花が好きなので、見かけるたびに「あら、いいですね」となる。色も好き。

アジサイの色といえば「アジサイの下に死体を埋めると土壌がアルカリ性になって、花びらがピンクに色づくので犯行がバレます」っていうやつを思い出す。毎年言っちゃう。でも元ネタはまったく思い出せない。金田一

 

そんなわけで、アジサイが咲き始めたなぁと思っていたら、いつの間にか梅雨入りしていた。

この時季の服装は難しい。朝の通勤時は薄い長袖でちょうどいい。日中は外を歩き回ってると暑いので半袖がいい。オフィスはエアコンの真下の席でいつも凍えているので厚手の長袖がほしい。帰宅時も電車が寒いので長袖、駅から家まで歩くと暑くなってくるので半袖になりたい。

袖がいくつあっても足りない状態だ。いや、袖だけいくつあっても困るか。

伸縮自在の、たとえばホースで出来た袖だったら便利だろうか。コロ助の腕みたいでかわいいかもしれない。かわいくて便利、一石二鳥だな。

 

 

 

  

 

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ほぼ毎週みはしのあんみつを食べている。いつまで経っても飽きないので、たまに怖っ! となる時がある。そんな食べ物ってあんまりなくないですか?

私の脳を解析して好みとぴったり合致する食べ物を作り出したとしか思えない。こわい。

あれ、違うか、向こうが先か。私が生まれるより何十年も昔からある甘味処なのだから、私の脳のほうがみはしのあんみつとぴったり合致するように作られたのかもしれない。え、どういうことなの。ますます怖くなってきた。

 

 

 

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今週末は鼻息をフンフン鳴らしながらみはしへあんみつを食べにいった。先週、珍しくあんみつを食べる機会を逃したので、理論的には通常の2倍の欲求が溜まっている計算だ。

注文する時もトッピングに力が入ってしまった。ソフトクリームにアイスを乗せると途端に火山島みたいな迫力が出る。これは通常の2倍もの欲求が溜まっているので避けられない現象だ。

 

テーブルにあんみつが運ばれてきた。そうしたら、目の前に置かれたはずのあんみつが、気がつくと空になっていた。着丼するや否や味わうことなくたいらげてしまったのだ。

勢いがつきすぎた。これではじっくり味わえないという意味でもったいない。あんみつを楽しむには、やはり週1ペースでコンスタントにみはしへ足を運ばないといけないのだ。たぶん私の体はもうそういう風になっている。

動物を心ゆくまで触りたいならここに行ったほうがいい

 

ある朝、急に動物を触りたくなった。特に毛がふさふさしたやつを触りまくりたい。

すぐにインターネットで動物園を検索した。

しばらく色々なサイトをハシゴして、ひとつの理想的といえる動物園を見つけ出した。

 

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MOFFアニマルワールド……

いろいろな動物とふれあえる完全屋内型店舗!

 

完璧だ。天気や気温を気にすることなく快適な環境で、しかもお触りできる動物園。

こんなユートピアがあるのなら、行かない手はない。 

私はさっそくMOFFアニマルワールドへ向かった。

 

  

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あいにくの空模様だ。でも大丈夫。

安心の完全屋内型店舗が私を待っているのだから。

 

 

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お店はBIGHOPというショッピングモールの中にあるようだが、今はどんな魅力的なお店も視界に入らない。

まずは動物だ。動物が先、買い物はあと。

 

 

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早歩きでMOFFアニマルワールドへ入店した。

勢いを緩めることなく受付へ。

 

 

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受付前からすでに動物が見えているので興奮してしまった。

もし私がこどもだったら走って入口を突破している。

大人で良かった。

理性を保ってしっかり受付を済ませた。

 

 

 

 

鳥たちとご対面

 

まずは入口付近から攻めていく。
大きなインコやオウムたちのゾーンだ。

 

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すぐ近くにプロフィールが貼ってあるのでありがたい。

ご本人とプロフィールを交互に眺める。

きみ、5歳児の知能を持っているのか。確かに顔つきが賢い。

 

 

 

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目の前に立ったら「ア゛ー!!」と声をかけてきた色鮮やかなインコ。

しかも仁王立ちだ。気合いが入っている。

プロフィールを見ると、どうやらクルミやヤシの実をかち割る口ばしを持っているらしい。

強い。私が鳥だったら間違いなくこの場でカツアゲされている。

 

 

 

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ふと視線を落とすと、オウム神社があった。オウム神社?

 

 

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オウムサイズの神社!

ランウェイがあるし、もしかしてオウムがおみくじを持ってきてくれるシステム……? そんな超絶技巧がここで……?

あいにくタイミングが悪く不在だったので、次は絶対におみくじを引きたい。

 

 

 

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フクロウゾーンへ。

顔のデザインがイカすメンフクロウと会えた。かっこいい。

 

どのフクロウも人が近づいても動じないし、大人しく止まり木に立っていた。

人に慣れているのが分かる。

 

 

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偶然、フクロウたちにめちゃくちゃ無視されてるような形になったが、驚異的な首の稼働領域を見せてもらえて嬉しかった。 

 

 

 

 

うさぎとモルモットにお触り

 

いよいよふれ合える動物ゾーンへ。

ウサギやモルモットなどをお触りしていきたい。

 

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毛足の長いうさぎを上からそっと撫でてみた。

やだちょっと、信じられないぐらいフワフワなんですが……。

感動が止まらない。こうなるとご尊顔もぜひ拝見しておきたい。

 

 

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顔の毛も長いのだな。

そんなことを思いながら、私は既視感を覚えた。

 

 

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以前どこかで……?

 

 

 

うさぎの極上触感を味わったところで、そろそろアレに手を出しておきたい。 

 

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ふれあいに欠かせないアイテム、おやつだ。

これでどんなかわい子ちゃんも私に群がることだろう。

 

 

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そう、キミだよ、そこのかわいいキミ。

今からおやつをかじるキュートな姿を見せてもらうから覚悟しておきたまえ。
 

 

 

 

強い。たぶん腕とかすごい筋肉質だと思う。

もしかして昔スポーツとかやってました……?

 

強いモルモットには勝てないので作戦変更。

葉っぱを渡してムシャムシャしている間に、背中をそっと撫でさせていただいた。やわらかくて最高だった。

 

 

 

 

ひよこを抱っこする

 

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ひよこの家は大盛況だった。

特にお子さんたちに人気があるようだ。

 

 

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ひよこは小さくて素早いので抱っこするのも難しそう。

お客さんの後ろから様子を見ていると、衝撃的な場面に出くわした。

 

 

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寝かしつけている。

5、6歳の女の子だろうか。彼女の手の中でひよこが気持ち良さそうに寝ているのだ。

私は驚きのあまり女の子に尋ねた。

「そのひよこちゃん、寝ちゃったの?」

すると女の子はこう答えた。

「手があったかいから、こうすると寝ちゃうんだと思います」

 

敬語だ。いや、驚くポイントは敬語じゃないのだが、こんなに小さいのに見ず知らずの私に敬語を使ってくれることにまず腰を抜かしそうになった。

ひよこも寝かしつけるし、とっさに敬語も使うし、たぶん神童だ。この人、神童としか思えない。

私は神童のアドバイス通り、手のひらに乗せたひよこをそっと包みこんでみた。

 

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このあと、ひよこがすごい勢いで寝始めた。

そのかわいさといったら尋常じゃなくて、一生つつみこんでいたいと思うぐらいだった。

神童に感謝したい。ひよこを寝かしつける術を教えてくれてありがとう。

 

 

 

 

いろいろな動物を間近で見る

 

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水族館などでも見かけるペンギンだが、こんなに間近で見たのは初めてかもしれない。

きれいなプラスチック板ごしなので、くっきり見える。

 

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ペンギンってどのタイミングでもアルフィーのCDジャケットみたいな写真に仕上がるのがすごいと思う。

 

 

他にもいろいろな動物を触ったり眺めたりした。

 

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お昼寝中のミーアキャット。

お触りはできないが、すごく近い!

 

 

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触っても全く動じない大人しいアルパカ

 

 

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鼻がみずみずしいブタ

 

 

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おやつを持っていないか探ってくるヤギ

 

 

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大きくて神々しい犬

 

 

屋内にこんなにたくさんの動物がいるとは思わなかった。

あっという間に時間がすぎてしまった。

 

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ちなみにこどもの乗り物の隣に、大人の乗り物もあったので体力が限界になっても安心だ。

 

 

 

ありがとう、MOFFアニマルワールド 

 

素晴らしい世界だった。

また動物を触りたい衝動に駆られたらモフモフしに行こうと思う。

 

http://moff-world.jp/frontpage/moffanimalworld


 

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それにしても、ショッピングモールにある観覧車って魅力的である。

 

 

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乗ってみよう

 

 

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ヤマダ電機の大きさを上空から確認できてうれしかった

 

 

 

おわり
 

 

マッサージの快楽に溺れて抜け出せない

 

最近、肩こりと腰痛がつらい。あと背中も痛いし目もしぱしぱする。

これらの不調は全て日中のデスクワークが原因だ。

でも体が悲鳴をあげる中、私の心はどこかワクワクしている。

 

 

 

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というのも、近頃マッサージにハマっているのだ。

「60分2980円」みたいな街でよく見かけるやつ。

一度マッサージしてもらったら、その快感にすっかりハマってしまい、週1ペースで行っている。

もみほぐされて疲れを癒したいというよりも、もみほぐされたいから疲れたい、ぐらいの感じになりつつある。

だからいつもワクワクしながら腰痛肩こりを体にチャージしているのだ。

 

 

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特に金曜夜は完璧に体が仕上がっている。

この疲労で磨き上げたパーフェクトボディをマッサージされたらどんなに気持ちいいだろうか。考えるだけですでに心は揉みほぐされ始めている。ああ、気持ち良い。

 

 

 

とある日の金曜日

 

例外なくマッサージ店へ駆けこんだ金曜日の夜のことだ。

スピーディーに受付を済ませ、ベッドへ案内された。

勢いよくベッドに飛びこみたいところだが、ここにうつぶせになる瞬間はいつも緊張してしまう。

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ベッドの顔に当たる部分は穴が開いていて、そこにU字型クッションがセッティングしてある。

ここに顔面をハメるわけだが、このポジショニングをスマートに出来たことがない。美容室のシャンプー台に頭の位置を合わせるのも苦手だ。

ベッドのほうから顔面を迎えにきてほしい。


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どたばたしつつなんとかベッドの穴に顔面をフィットさせ、マッサージが始まるのを待つ

この数秒間、いま自分が面白げな顔になってるんじゃないかと不安になる。

だからなるべく無の表情を作って待ちたい。

 

 


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どのスタッフさんもマッサージが上手いので、特に指名をしないようにしている。

人によって得意なもみ方や、もみ進める順番、得意な部位が違うので、個性を色々と味わうのがおもしろいのだ。

 

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この日のスタッフさんは、揺らすタイプだった。

「お客さん終点ですよ」と酔っ払いを起こす時の揺らし具合と同じ感じ。


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最初は全身のリンパを流してから揉みほぐしに入るのかな? と思ったが、肩のマッサージに移行してからも揺らしのままだった。

不思議な動き……


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5分ぐらいして揺れに酔ってきた。これはなんだ。

もしかして60分ゆらしっぱなしコースを予約してしまったのかと不安になってきた。

 

 


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と思ったら、突然グーン! とコリを押されて声を上げそうになった。

なかなか指圧してくれない焦らしからのグーンで私は昇天した。

マッサージに焦りは禁物だ。こういうことがあるからやめられない。

そのあとも何度もグーンしてくれてそれはそれは気持ちが良かった。

 

 


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うつぶせから仰向けになり、仕上げは頭のマッサージ。

こめかみ、頭頂部をちょうど良い指圧で刺激されて気持ちいい。

 

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「では首を左に向けてください」

と言われ、夢うつつで首を傾けた。


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グーーン!

 


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「ここ、眼精疲労のツボなんですよ。

ちょっと目の奥がジーンとするかもしれませんが、しっかり効くので!」


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い、痛い痛い痛い!! ちょ…いた……あたたた!!!!!イタイ!!!

ちょ、ちょっとストッ…痛----い!!!

 


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あまりの痛さで目が飛び出そうだった。

絶対指めりこんでる。そのめりこんだ指の体積分、目玉が外に出てる、絶対。

衝撃で呼吸が止まる寸前だったが、スタッフさんに痛みを訴えようと必死に声を発した。


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「…ハハハッ イテッ ヒヒッヒヒヒ」

痛すぎて笑ってしまった。

「あ、痛いですよね~! でも大丈夫ですよ。その分、眼精疲労に効きますから!」

「ハヒ、ヒィ~ッヒッヒッヒ」

笑ったら和気あいあいになっちゃった。

めりこむ指、飛び出す目玉、主張にならない気味の悪い笑い声。

私はタオルの下で目玉が外れてないことを祈った。

 

「はい、じゃあ今度は右側を向いてください」

 


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ぐーーん!

 ッハーーー!!

 

 

目が疲れてるほど眼精疲労のツボは痛むらしい。

本当に息が止まるぐらい痛かった。

なんなら目を直接突かれたほうが痛くないかもしれない。

 

そうこうしているうちに終了のタイマーが鳴った。

終わった。なかなか刺激的な時間だった。

身支度を整えレジでお会計をしてもらう。

  


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「あれ? 来た時よりもだいぶ目がぱっちり開きましたね」

 


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鏡を見ると、目がめちゃくちゃ開いていた。 

え? すごくない? あのツボなんなの?

それとも指がめりこんだ分、本当に目玉がちょっと飛び出したのかもしれない。

 

 

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 またやってもらおう

 

 

 

 

 

 

omocoro.jp

以前、オモコロでもマッサージについて書いたので良かったらご覧ください。テキスト1000文字なのでつるっと読めます。 

 

ツタでフサフサしてる家の様子を1年間ながめた

 

定点観察は面白い。

同じ場所で同じものを見続けると、何かしら変化があるものだ。

中でも季節ものは変化が分かりやすくて良い。1年で1周できる感じも好きだ。

 

  

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例えばこちらの家。

外壁がツタに覆われているので、私は勝手にツタヤと呼んでいる。うちの近所のツタヤといったらここになる。

 

さて、冬の間はこんな様子のツタヤだけど、 

 

 

 

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4月の中旬に差しかかると小さな葉が芽吹き始める。

ツタヤは春と共に目覚めるのだ。

 

 

 

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5月の初旬、たった2週間で葉がみるみる大きくなって、外壁一面みどり色になった。

 

 

 

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6月に入ると、フサフサ具合が加速。葉は増え続け、ついに壁も窓も見えなくなってしまった。家の中から見たらどうなってるんだろう。

 

 

 

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8月の中旬頃から緑に変化が。葉の密度が減ってきた。

 

 

 

 

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9月下旬、ブロック塀を覆っていた葉はほとんど落ちた。

一方、家の外壁のほうはしっかり葉が残っている。

不思議に思って調べたところ、ブロック塀のほうは西日が直接当たる位置にあり、葉焼けを起こして落葉したんじゃないかと思う。

 

 

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10月下旬、外壁の葉の数にあまり変化はないが、ちらほらと紅葉が見られる。

 

 

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11月に入って一気に葉の赤みが増えてきた。ここから1週間ごとに見ていこう。

 

 

 

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きれいに紅葉している。そういう柄の外壁みたい。おしゃれ。

 

 

 

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紅葉は始まると一気に進むので、毎日眺めるのが楽しい。

 

 

 

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秋はあっという間に通過していった。 

11月が終わると共に、葉もすべて散った。

 

 

 

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冬の間は寒さにじっと耐え、また春がきたら賑やかなツタヤになるはずだ。

 

  

 

 

 

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ツタヤ早着替えバージョン

 

 

 

たぶん、このお宅は自然とツタに覆われてしまったタイプだと思う。

もしくは、最初はほんの一部の飾りだったツタが成長して、家全体に広がったとか。

たしか4、5年ほど前にツタを駆除してるのを見かけたことがあった。

駆除をした年はすっきりして普通の一軒家だったけど、数年でまたツタヤとなってリニューアルオープンしていた。

この様子だとツタと住人の決着がつくまで長くなるだろう。

ブロック塀のあたりのツタなんかは、年々木質化が進んでいるのでかなり手強そうに見える。

 

1年を通して眺めるうちに色々考えてしまった。

今後ツタヤはどうなっていくのか。静かに見守っていきたい。

 

花粉症ゾンビ

 

今年もスギ花粉の季節がやってきた。

気づけば花粉症になって27年目に突入した。もうベテランといえるかもしれない。

なのに、全然慣れない。毎年フレッシュな気持ちで涙や鼻水を出している。

このペースだと体内の泉が枯渇している計算だが、そりゃあもう顔面から水分がとめどなく出てくる。本当にどうにかしてほしい。

 

 

 

マイ花粉症アイテム

 

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花粉症対策はいろいろ試している。

以前は耳鼻科に通ってあれこれ薬をもらってたけど、手間とお金、効果の面から市販のものに落ち着いた。

 

今の時期は、薬を忘れる=死なので、自宅と職場と携帯ポーチにそれぞれ薬を保管していて、いつ何時でも薬を服用できるよう万全の体制だ。

 

 

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目薬は奮発して高価なものを選びたい。効きそうだから。

あと、眼球に強烈なビームが直撃してるパッケージは効きそうで良いな、と毎年思う。

  

鼻の点鼻薬は片時も手放せない。

デスクワークの天敵である鼻水の流出を一瞬で止めてくれる魔法のアイテムだ。

しかしこれは諸刃の剣でもあって、あまり常用するとかえって鼻炎がひどくなるらしい。今年もどうにか点鼻薬チキンレースに勝たないといけない。

 

 

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今年から花粉吸着防止スプレーを顔に吹きかけ始めた。

ツイッターで良い評判なんかを見かけるとすぐに買ってしまう。

詳しいメカニズムは分からないけど、特許技術の成分がミクロの霧となって顔をコーティングしてくれるそうだ。

花粉で肌がかゆくなるタイプなので、こういった技術は本当にありがたい。

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ありがたがって念入りにスプレーすると、あっという間に顔面がビシャビシャになる。

すでに涙と鼻水でビシャビシャだったところに特許技術のビシャビシャが合わさって、顔面だけプールでひと泳ぎしてきたかのようになるが、花粉症の症状が軽減されればこの際もう何でもいい。

 

このように私は薬や花粉症グッズに助けられてギリギリ生かされてるのだ。

 

(他に良いアイテムをご存じでしたらぜひ教えてください)

 

 

 

 

朝晩がつらい

 

春は薬の副作用で頭がぼーっとする。

眠い。花粉が存在しない密閉された無菌室のベッドで横になりたい。

そんなことを思いつつ、必死で眠気に抗いながら仕事をこなし、ふらふらとした足取りで帰宅。

家に帰っても花粉症は治まるわけでもないので、家事もせず無気力に横たわるばかりだ。

せめて気分だけは上げたい。そう思い、好きな音楽をかけた。鼻歌でも歌おう。

ところが、花粉症と薬の副作用の合わせ技で喉の粘膜が荒れまくっているせいで、蚊の鳴くようなボリュームの、それでいてしゃがれた声しか出なかった。

蚊のブルースは私の気分を盛り下げた。

だめだ、どんどん具合が悪くなる。

ここで挽回策として、濡れマスクをつけて寝ることを思いついた。あの救いのアイテムをつければ喉も治るに違いない。

それならマカロンみたいに腫れあがった瞼のほうにも何かアイテムを授けよう。よし、ホットアイマスクの出番だ。

口元に濡れマスクを、目元にホットアイマスクを装備した。

これで快眠は約束されたようなもの。豪勢な装備にうっとりしながら眠りに入った。

 

 

翌朝、目を覚ますと、ホットアイマスクと濡れマスクは、的外れな場所にずれ散らかしていた。息苦しさと自覚すると同時に、マスクとマスクの隙間から涙と鼻水が噴き出した。

  

「………ぅ゛ぅ゛う゛お゛お゛……」

喉からは、この世のものとは思えないうめき声がもれた。

 「………ぃ゛ゃ゛ぁ゛ぁ゛あ゛……!」

とりあえずメガネだ、何も見えない。くっついたまぶたを剥がしてベッドの周りを探した。メガネ、メガネ……

その時、偶然鏡が目に入った。そこに映っていたのは世にも恐ろしい姿だった。

顔面ビシャビシャ、目は充血して瞼はブヨブヨ、各種マスクがまるで包帯のように顔面に貼りついている。

 

 

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その姿がゾンビすぎて震えてしまった。

私は泣いた。花粉のモーニングアタックで元々泣いていたが、それ以上に泣いた。

安らかに眠りたい、それだけなのに。

我を目覚めさせたのは誰だ。花粉か? ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛……

いっそ誰か聖水でもかけて成仏させてほしい。