サウナの話で度々目にする「キマる」「整う」というワード。
上手にサウナに入ると、どうやらトリップ状態になるらしい。らしい、というのはそれがどういう感覚なのか私にとっては未知のものだからです。
気になる。サウナでトリップとは。私もキマってみたい。
一度気になったら居ても立ってもいられません。
ということで私なりにサウナについて研究した1週間の記録を綴っていきたいと思います。
場所決め
せっかくなら銭湯を巡って色々なサウナを試してみたいところですが、まずは自分に合ったサウナの入り方を見極めたいので、場所は固定にすることに。
仕事帰りに寄りやすく、家から一番近いスーパー銭湯に決めました。
外にサウナ室と水風呂、休憩用のベンチなどが設置してあって、広々快適なスーパー銭湯です。
設備の詳細はこんな感じ。
【サウナ室】
■室温80度
■スチームサウナ(ロウリュ)
■イスは3段で20人くらい入れそう
■テレビがついてる(重要)
【水風呂】
■水温17度
■4人くらいで満員の広さ
1日目:水風呂の恐怖の先
■(サウナ15分+水風呂数秒+休憩3分)×4セット
サウナ→水風呂の交互浴で快楽が訪れるらしい、という情報だけを頼りにとりあえず交互に入ってみました。
まずはサウナへ。
15分、テレビを見てるとあっという間です。気が付けば汗でびっしょり。
で、サウナを出た後は体の汗を洗い流すかけ水をするわけですが、これがすごくきつかった。水を足先へちょびっとかけただけで、心臓が止まるかと思いました。
この冷たい冷たい水を全身に浴びて、さらに水風呂に入るの…?!
心が折れかけましたが、これを乗り越えれば快感が待っていると、勇気を振り絞って、桶で汲んだ水を全身に浴び、水風呂へいざ!
絶望した。絶望がすごい。すっごい冷たいの水風呂。
泉の精みたいにたたずんじゃった。落とした斧とか拾う余裕ない。無理無理。
10秒も数えられずにギブアップし、外のベンチに座りました。
聞いた話によると、この水風呂後の休憩時にトリップする感覚があるらしいのですが、体に変化はありません。泉の精にまでなったのにキマれない…?
もっとしっかり肩まで水風呂に浸からないといけないのかもしれないと思い、
2回目
3回目
とどうにか胸の上まで水に浸かれるようになりました。絶望感が止まらなかったけど。
あの常連さんが「気持ち良い~!」ってざぶざぶ水風呂に入っていくやつ、あれすごくないですか。皮膚が断熱材とかじゃないとつじつまが合わない。
そういえば水風呂ってなぜか豪快に入水する人が多いけど、水の冷たさが体に沁みるからやめてほしい。お静かに。こちらに泉の精がたたずんでいます。
そんな感じでサウナ→水風呂→休憩のセットを3回繰り返していたら、それは突然訪れました。休憩用のベンチに座ってる時にキマりました。
頭の中にモヤがかかり目の焦点が合わない。たまらず目をつぶるとまぶたの天井が時計回りにぐるぐる。
肌の表面は冷たいのに、体の内側からこみ上げるような熱を感じる。全身が空気の膜に覆われているような不思議な感覚。
手足を放り出して、朦朧とする意識の中で頸動脈のドラムソロを聞いていたら、喉の奥からスースー冷たい清涼感が上ってきた。
なんだこれ。体どうなってるの、こわい!
今まで味わったことのない感覚というか、無理やり例えるなら、貧血でマラソンした後にテキーラを一気飲みした、みたいな感じだなと思いました。ハチャメチャなんです。
正直なところ気持ち良いのかはよく分かりません。ただこの刺激をうまく極めればものすごい快楽になると確信しました。
とりあえず今後の課題は水風呂。入れるようになるのか不安でいっぱい。
2日目:攻略のカギは水風呂か
■(サウナ10分+水風呂30秒+休憩3分)×4セット
自分がキマれる体質と分かったので、調整をしていくことにしました。
刺激を弱める為に、サウナ15分を10分に。ちょうど良かったです。
かけ水と水風呂は修行と思ってがんばりました。相変わらず水風呂に浸かった時は、息をうまく吸えずヒッヒッヒという細かいひきつけを起こします。
自分で(落ち着いて…ゆっくり息を吸って…吐いて…)と言い聞かせスーハースーハーしてる様子は誰にも見せられない。泉の精の出産シーンは見せられない。
サウナで汗をかくのは気持ち良いんだけど、水風呂の冷たさは本当にもう…!
3日目:水風呂の恐怖を和らげる発見
■(サウナ10分+水風呂30秒+休憩5分)×4セット
何とかして水風呂に慣れたい。でも怖い。もう水風呂前のかけ水で恐怖心MAX。
…ということはもしかして?と思い、試しにサウナ後のかけ水をお湯に換えたら、ものすごい気が楽になりました。かけ水っていう前フリで余計に恐怖心が煽られていたようです。
見えてきたぞサウナ!というか水風呂!
ここで余談ですが、サウナの効果を余すことなく取り込むプロの方を見かけたのでご紹介したいと思います。
その方はサウナ室で顔に小顔フェイスマスク、おなかに発汗ベルトを巻き、そして手には美顔ローラーを装備しており、一切の隙もなく美を徹底しておられました。
似てるなと思いました。
4日目:体調がすこぶる悪くなる
3日目に水風呂に入った後からずっと心臓辺りに圧迫感があり、寝て起きてからもその違和感は晴れませんでした。
全身だるいし、頭もぼーっとするし、息苦しい。絵に描いたような体調の悪さ。
体調は最悪だけど肌のコンディションは最高とあって、肌ツヤの良い病人という訳の分からないことになりました。
サウナで体調を崩した旨をツイートすると、こんなリプライが。
そうなの?!
じゃあ1週間連続でサウナに行くのって間違ってるの?!
ということで心臓の痛みはちょっと笑えなかったので、4日目はサウナはお休みしました。
低血圧の人は貧血を起こしやすいらしいので、様子を見てサウナと水風呂を調整しないとですね。こわいこわい。
5日目:でも行く
■(サウナ10分+休憩10分)×3セット
息苦しさも和らいだのでサウナ通い再開。途中でやめるわけにはいかない。だって悔しいから。
水風呂を省いて外気浴でゆるくキマるパターンもあるらしく、体に優しそうなので試してみることにしました。
結論から言うと、外気浴ではキマりませんでした。経験が足りないのかも。
水の冷たさはつらいけれど、しっかりキマるには水風呂は欠かせない存在ということを痛感しました。
6日目:熱を求めると感情の沸点が下がる
■(サウナ10分+水風呂1分+休憩5分)×4セット
かけ水をお湯に換えたおかげか1日目よりもだいぶ水風呂に対する抵抗が無くなってきた気がしました。
サウナも上段に座って、高温の中がっつり汗をかくと気持ち良い。
大体7分すぎた頃からどばどば出る滝の汗が楽しいです。
そういえばサウナでテレビ見てると、いつもより感情の沸点が低くなる気がするんですが、あれ何でですかね。
何てことないデヴィ夫人の抜きの映像で、吹き出してしまい気まずかったです。
サウナであまりにも面白い番組は見たくないかもしれない。
7日目:私のサウナの入り方
■(サウナ10分+水風呂1分+休憩5分)×3セット
1週間で学んだことを踏まえて、自分なりのサウナの入り方、キマり方をまとめました。
◎はじめにシャンプー、体を洗っておく(サウナ後は面倒な気持ちになるから)
◎サウナ前に湯船に浸かると汗が出やすい
◎サウナは最上段に座りたい
◎サウナは10分が良い感じ
◎他のお客さんと同じタイミングでサウナから出ると水風呂も相席になり気まずい(水風呂は狭い)
◎汗を洗い流すかけ水はお湯だとホッとする
◎水風呂はノリと勢いが大事
◎水風呂前後は不思議とテキパキ動いちゃう
◎休憩後は抜け殻
◎休憩で座って1分後に目がぐるぐる回り始める。2分くらいで落ち着く。トータル5分休憩がちょうどいい
◎2回目の休憩がキマりやすい。それ以降キマらないことが多い
◎水で冷やしたタオルを顔にかけて上を向くと最大にキマる
◎3セットがベスト
◎空腹の方がハングリー精神でがんばれる
◎合間にしっかり水分補給をすると頭痛が起こりにくい
◎3日連続が体調のボーダーライン。たぶん週2回がちょうどいい
◎スーパー銭湯から55分歩いて帰るから疲れる。引っ越したい
短い期間でしたが、サウナと向き合い、キマり、体調を崩したりしながらも、たくさんの学びがありました。
また回数を重ねる内に入り方などは変わってきそうなので、引き続き通ってみたいと思います。
貯めていこう来店ポイント。
おまけ
初めてキマった時の感覚をイラストに表してみました。
あの世界がぐるぐる回る感じ、すごかった